タロットにはイレブンタロットという考え方があり、その考え方をふまえて紋章持ちキャラを見てみると興味深い?発見があります。
DLCの話もするのでDLC未購入・未クリアさんは読まないほうがいいです。
※この記事は「紋章考察」「紋章考察DLCの巻」の補足記事です。先に二記事を読んだうえでお読みください。
イレブンタロットとは
タロット22枚を2枚ずつのペアにし、11対のペアで考える考え方。
ペアの組み方は「世界」と「運命の輪」、残りの20枚については数字を足して20になる組み合わせです。

こんな感じのペアができます。
各ペアごとにテーマがあります。ペアとなっている二つの大アルカナにはつながりがあり、共通点と違いがあります。
全く関係ない二人がペアになっている一方で、ちょっと気になる組み合わせもあります。管理人的に気になるペアをピックアップして紹介します。
(※以前触れたときはペアタロットという名称で呼んでいましたが、こちらの方がメジャーな呼び方みたいなので以降はイレブンタロットと呼びます。)
女教皇と月―真実を意味するもの
共通点:カードに月が描かれている、意味に「真実、直観」を持つ
違い:女教皇は白黒はっきりとした状態、月はあいまいな状態
赤黄級長ペアです。
共通点の「真実」については、作中でともに真実を話していることから読み取れます。
共通点の「直観」と「違い」は性格の違いにつながっています。
タイプ判定まとめとかでたまーに話してる16タイプってやつの話になるんですが

(タイプ判定まとめとかにのせてるwikiから借りた一覧表の右下だけ持ってきた)
「外向」「直観」「思考」までは同じ。違うところは最後のひとつ「柔軟(Prospecting)」と「決断(Judging)」の違いだけ。
PとJの特徴をざっくりまとめるなら、Pはぎりぎりまで可能性を残しておくことを好み、Jは白黒はっきりつけたがる。課題的なやつがあったら、Pはぎりぎりまでやらない(思い付きで行動しがち)、Jは計画的にやっていく。
やや難しい?心理機能の話になるんですが、
E→主機能が外向き
N→直観に関する機能を持つ(N型全体の共通点として、型にはまったものを嫌うという傾向あり、特に次がTだとその傾向が強く出がち。)
T→思考に関する機能を持つ(T型があると感情に流されず判断する人になる傾向が…。)
PorJ→直観、思考をどちらの向きに働かせているかを決める
という感じでして
ENTJの場合:思考が外向きで主機能(Te)、直観が内向きで補助機能(Ni)。直観で本質を見抜き、思考を表に出し人を導く生まれながらのリーダー。何でも一人でできてしまうためか主人公向きではなく、リーダー素質やN型ゆえにぶっ飛んだ部分があるためかラスボス適性の方が高い(T型で無慈悲な一面を持つのもあいまって)。
ENTPの場合:直観が外向きで主機能(Ne)、思考が内向きで補助機能(Ti)。直観を使ってさまざまなことを思いつき、思考を用いて分析する。NT型ゆえか敵役のほうが適正ありだがラスボスになることは少ない。(あと、外向直観持ってると好奇心旺盛なキャラになる。ENxPだと正反対の内向感覚が劣等機能になるので気になるものにはなんでも手を出す、結果好奇心を抑えることに苦労しがち。)
直観についてひとことでまとめるなら、Niは本質を見抜く力、Neは想像する力。
ひとことで「直観」「思考」といっても同じじゃないんです。使い方が全然違うんです。
16タイプの話はこのへんで切り上げて大アルカナに戻ると
正面を向き前を見つめて本質を見抜き、白黒はっきりつける女教皇。対するはぼんやりと月明かりに照らされる中で何が正しいのか、何が真実なのかを探す月。
同じ意味を持ちながらもニュアンスというか、あらわしていることはかなり違ったりします。
(余談)
月の意味にある「感情に流されずに真実を見抜くこと」はxNTP共通の特徴。ifではINTPがこんな感じのセリフをこぼしたりも。
ENTP型は0から1を生み出すのは得意ですが1を10にするのは苦手です(1を10にするのは真逆の型、ディミトリあたりが得意)。16Personalities曰く、自分が生み出したものの管理をしないといけなくなると悲鳴を上げるらしい。金鹿の終わり方はENTPらしい終わり方だったりします。
(※心理機能のあたりは「楽しい!だから本を読む」さんを参考にさせていただきました。特にENTJの説明は一読の価値アリ。)
力と吊るされた男―逆境的な状況に身を置くもの
共通点:危険な状態にある
違い:力は動く、吊るされた男は待つ
青灰級長ペア(と呼んでいいのかはわからないが…)です。
ウェイト版タロットの絵を見るとわかりやすいかと。暴れる獅子をおさえる女性が描かれている力と、ロープに逆さ吊りになっている吊るされた男。
この共通点と違いがあらわれているのは状況と、それに対してどのような行動をしたか。
力(ディミトリ)の場合、二部っぽい解釈になりますが
流浪の身(危機的な状況)→帝国兵を殺す(動く)
危機的な状況を自分で何とかしようとして、自ら動きます。
吊るされた男(ユーリス)の場合、
アビスで管理されている状態(危機的な状況)→万全な準備をして、助けを待つ(待つ)

煤闇の中で最も「ユーリスが危機的な状況」にあったであろうシーンでの発言。
待つことで危機的な状況を脱しようとしていることがわかります。
級長ペアの組み合わせからわかること
「女教皇と月」、「力と吊るされた男」はともに級長に関わるペア。
各ルートをどちらのペアになるかを分けると、こんな感じ。
「女教皇と月」ペア…銀雪、紅花、翠風
「力と吊るされた男」ペア…蒼月、煤闇
※ここでの「ベレスの真実」は、「ベレスの心臓に神祖の紋章石が入っていること」とします。
それぞれのペアのテーマ(共通点)は「女教皇と月」は「真実と直観」、「力と吊るされた男」は「危機的な状況にあるとき、どのような行動を取るか」。
「女教皇と月」ペアに当たるルートでは、ベレスの真実が語られます。紅花はクリアムービーで、銀雪と翠風はレアが話すことで。

紅花は(少し真実とはずれているとはいえ)エーデルガルトが自説を披露するシーンもありますね。
対する「力と吊るされた男」ペアはそれぞれの大アルカナに対応するキャラの動きにスポットが当たります(青月はディミトリ、煤闇はユーリス)。ベレスの真実は後回し。特に蒼月は、ベレスが何者か?闇に蠢くものとは何か?については語られぬまま終わります(前者はほぼ触れられぬまま、後者はあれって何だったんだろうな程度)。
※煤闇はDLCなのもあってレアから少し話されてはいるんですが、「神祖の紋章石が入っている」までは話されていないのでこちらの組としました。
ルートにも各ペアの共通点らしきものがあったりします。