9つのタイプを3つずつに分ける方法について。
これを導入することで性格傾向が見えてきたり、お茶会での選択肢を選ぶ助けになったりもします。
「センター」「ホーナイの分類」「ハーモニーグループ」の三つを紹介。
センター
おそらく最も有名かつよく使われる分類。
心の基本要素「感情」「思考」「本能」で分けたもの、とされています。
これらの分類は書籍によっては「心」「頭」「腹」と呼ばれることもあります。
感情センターから紹介します。なお、感情センターはフィーリング・センターと呼ばれることも。
感情センターは自己イメージを大事にしています。
偽りの自己と同一化して、そのイメージを外に呈示します。
そしてそのイメージを見て他者が愛や関心を寄せてくれるのではないか、と期待しています。

マヌエラやドロテアにとっての「歌姫」のように、ローレンツの「貴族」、ヒルダの「怠惰」やシルヴァンの「軽薄者」あたりはだいたい自己イメージ。
他のセンターを持つタイプにとっては感情センターのイメージはかなりつかみにくい。結果地雷を踏んでしまうことが多々ある(アネットとシルヴァンの支援会話がわかりやすい)。
一方で、この自己イメージをはがすのが得意なキャラもいます。メルセデス、ドロテアあたり。
続いて思考センター。
ずっと頭が動いていて、将来についてを考えている人たち(不安だから)。
安全であることを求めて動く傾向もあります。(この傾向はおそらくベルナデッタが最もわかりやすい。安全であることを求めた結果があの引きこもり。)
タイプ7が思考センターであることが意外、という声をよく聞くので、タイプ7を例にして説明すると(クロードは頭動かしてるだとか、思考がどうのとかよく言ってるのでたぶん説明しなくても大丈夫だろう…というわけでアネットを例にします。)
「タイプ7は不安から逃げるために楽しいことを考え続けている」のがポイント。そのために頭を使い続けています。そのためか、常に予定がいっぱいで忙しくしていることが多いです。(ちなみに、アネットはタイプ7の中でもより不安を感じやすい部類に当たります。これは次回解説予定。)

これは翠風におけるアネットのセリフ。マリアンヌのセリフは撮影の都合で入り込んだものなので直接の関係はありません。
アネットはずっと動き続けることで不安から目をそらそうとしています。結果、立ち止まったときに不安がわき出てきて、どうしたらいいのかわからなくなります(ベレス支援Aも参照)。
最後に、本能センター。
タイプ1とタイプ8のメンバーを見てもらえればなんとなくわかると思いますが、怒りを出すことと抑えることについての問題を持ちやすいです。
また、現実に抵抗しようとする傾向もあります。
怒りと無縁そうなタイプ9が本能センターにいることが意外だと思います。タイプ9は怒りを否定する傾向があります。怒りの表し方がわかりやすい?ものがマリアンヌの支援会話にあるので、紹介。

マリアンヌの場合、怒りはその場から立ち去ることで表現されることが多いです。これは第一部でも第二部でも同じ。
特に第一部のマリアンヌは抵抗することによって自分の心の平和を守っています。
ホーナイの分類
センターとともによく使う分類。
作品分析をするにあたっては最もよく使う分類と言ってもおかしくはない。
自己主張型は何か大きなことを成し遂げたいと思っています。それがどんなことなのかは人次第。必ずしも対立したいわけではないですが、人に利用されたくないがためか自分を前に出すことが多いからか対立的になりがちな一面もあります。
遊離型は自分の内面に引き下がろうとします。一人ぼっちでも平気なタイプが多いです(タイプ4については孤独を感じやすいが)。できるだけ人と関わらないようにしているのは第一部のマリアンヌあたりがわかりやすいと思います。
明るく外向的なキャラには自己主張型が、内気で内向型のキャラには遊離型が多いといったある程度の傾向はありますが、絶対ではないです。
最後に追従型について。
追従型は必ずしも誰かに従順なキャラ、というわけではない。
主人に忠実なキャラもたしかにいますが…
例えばレア。
特に紅花だとわかりやすいですが、誰かに従っているというよりは女神の啓示に従っています。
詳しく話すと長くなるので省略しますが、ざっくりとまとめると人に従っているというよりは自分を監視し続けている心の声に従っているという感じです。
(その心の声をどのようにとるかは、人次第。レアのように女神の啓示が心の声になっているケースもあれば、死者の声が心の声となっているケースも。)
ハーモニーグループ
問題をどのように解決するか?で分類したもの。
正直言って上二つと比べると出番は少ないですが、この分類を導入することで見えてくるものもあります。
今回は、簡単に紹介するにとどめておきます。
ハーモニーグループが合理型のキャラ(とエーデルガルトとクロード)には、意見を言ってあげると喜ばれることが多い印象。
あくまでも「多い」であって絶対ではないですが。
次回予告
今回まではキャラを分類する話が多かったですが、次回以降はしばらくキャラを掘り下げる話がメインとなります。
これまでの話が「この学級にはどんな人が多いの?」といったことを知るのがメインだったとすれば、これからは「なぜこのキャラはこんな行動をしたの?」といった話をするために必要な理論の紹介になります。
次回の予定はウィング。「エーデルガルトとクロードが似ているとよく言われる理由」や途中で出てきた「アネットが不安を感じやすい理由」などを例に話す予定。
前回はあまり出せなかった具体的な行動傾向も出てくるのでそれぞれの性格がよりわかりやすくなるはず。
応用例紹介
作品傾向の分析などはここまで話した内容でできることが多いので、過去記事から作品分析にまつわる記事を紹介しておきます。
初回で紹介した風花雪月のキャラ判定まとめを各学級ごとにまとめ直してみたもの。
ホーナイの分類で分けると青獅子学級だけ別の傾向を示していて、この別の傾向が人気投票の結果に大きく響いています。
こちらは先日ニンドリで行われた人気投票の結果を分析したもの。
若干次回出てくる話と16タイプの話を含んでいますが、こちらもまたホーナイ分類で分けるとある傾向が見えてきます。
感想コーナー
ちょっとしたおまけ。ifの話が出てくるので一応ワンクッション入れておきます。
ifの資料集「ペルシード・クリスタル」のPERSONALITY(キャラクターの性格簡易説明)において
タクミ:「敵意」に関する記述あり
レオン:「不安」に関する記述あり
アクア:遊離タイプの「人とのかかわりを恐れる」に関する記述あり
ほかにもツバキの項目がタイプ3の説明文レベルの完成度を誇っていたりと結構話したいことがあるので、風花雪月が落ち着いたらifの解説を始めるかも。
風花雪月における三つ組描写についてもいろいろとありますが、管理人が最も感動したのは「クロードが自分が頭を回し続けていることについて言及したとき」だったり。